きのこのからだ |きのこ百科(一般財団法人日本きのこセンター)

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きのこのからだ

きみたちが普通目にするきのこは色々な形をしているね。
でも、これはぼくたちきのこの本当の姿じゃないんだ。
本当の体は細い糸のようなもの(菌糸<きんし>っていうんだよ)がたくさん集まって、クモの巣や綿のような姿をしているんだよ。

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▲きのこの本体を顕微鏡で見たようす。
一本一本の糸のようなものが菌糸。
さかんに枝分かれしながら成長する。太さは1ミリの数十分の1から数百分の1。
 
乾燥や熱には弱くて普段は体を土や木や落ち葉などの中にかくして暮らしているんだ。だから、ぼくたちの本当の姿を知っている人は少ないんだよ。体が細い糸のようなことは弱点でもあるけど、せまいすき間に入っていって栄養分を集めるには便利なんだ。

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▲落ち葉や木くずなどが積もったところに、菌糸が伸びている様子。
白いひものようなものは菌糸が束のように集まったもの。

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▲材の中を菌糸が伸びているようす(見やすくするよう赤く染めている)。 

 

食べ物さえあれば、ぼくたちはこの糸のような体でいつまでも生き続けることができるんだよ。じっさいに2,000年以上も生きている仲間もいるんだ。でも、住んでいる環境や食べ物がいつまでもそのまま続くとは限らないね。だから、ぼくたちも子どもを残すんだよ。体がのび広がって大きくなり温度や湿度の条件が整うと、綿状の体のあちらこちらに「子実体(しじつたい)」というものをつくりその準備をするんだ。

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▲綿状に広がった体に子実体(きのこ)がつくられているようす。
普通、綿のようにみえている本体は木や土の中にかくれていて見えない。


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▲子実体のかさとひだの一部をうすく切って顕微鏡で見たようす。
子実体も菌糸が集まり並んでできているのがわかる。

そして、この子実体こそがみんながふだん「きのこ」とよんでいるものなんだ。子実体では胞子(ほうし)という植物の種子にあたるものがつくられ、ぼくたちはこの胞子をまきちらして子どもを残すんだよ。きのこが子実体をつくるのは、ちょうど植物が花を咲かせるのによく似ているね。子実体には土の中につくられて、外に姿をあらわさないものもあるんだよ。また、子実体はつくられる季節や形や色が違うばかりでなく、柔らかくて胞子をつくるとすぐに腐ってしまうものや、硬くて年々大きくなって胞子をつくり続けるものなど、性質はきのこの種類やグループによってさまざまなんだ。
 

きのこのように体が菌糸でできていて、胞子でふえる生き物を菌類というんだよ。かびもその仲間なんだけど、糸状の体に直接胞子をつくる(下記写真)あるいは、目で見えないほどの小さな子実体をつくる菌類をひとまとめにしてかびとよんでいるんだ。
その区別はむずかしいこともあるけどね。菌類は植物や動物に負けないくらい大きな生き物のグループで、日本からは約16,000種(世界では約65,000種)が知られているんだけれど、そのうちの4,000種ほどがぼくたちきのこなんだ。

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▲かびの一種が胞子をつくっているようす。
かびの多くは子実体をつくらないでこのように枝分かれした糸状の体の先に胞子をつくる。

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