シイタケの機能成分

 生物は植物、動物および菌類の3つに大きく分けることができます。植物は無機物から有機物(植物体)を合成し、動物は基本的に植物を食べて生きていますが、菌類は植物や動物の死骸を分解して無機物に戻す役割を受け持ちます。これら3者の働きあいによって地球上で物質が循環し、生態系が維持されています。  同様に、私たちの食生活においても動物、植物、菌類のバランスが大切です。なぜなら、きのこ類を中心とする菌類には、動物や植物には無い有用成分が含まれているからです。

 シイタケは我が国で最も生産量と消費量が多いきのこであり、しかも有機栽培された機能性成分に富んだ食品です。健康維持のため、シイタケをたくさん食べて下さい

1.シイタケの旨味と香り

 シイタケ特有の旨味はグアニル酸が含まれることによります。生シイタケを乾燥する過程でグアニル酸の量が増えるので、生シイタケよりも乾シイタケの方が旨味は強くなります。また、調理するときの加熱や乾シイタケを水戻しすることによってもグアニル酸の量は増えます。なお、シイタケにはグルタミン酸も多く含まれ、グアニル酸との相乗効果によって旨味を引き立てています。
 乾シイタケの強い香りはレンシオニンという成分ですが、生シイタケには、この物質はほとんどありません。生シイタケを乾燥するときの熱によって作られます。生シイタケは、僅かにマツタケオールなどの香りがするだけですが、調理時の加熱で少しレンシオニンができます。
 きのこの味は歯触りにも大きく左右されます。原木栽培のシイタケは菌床栽培のシイタケよりも歯触りが良く、おいしいです。
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2.シイタケの栄養価

1) ビタミンD2
 シイタケを日光に当てるとエルゴステロールからビタミンD2が生成します。ヒダを上にして1〜2時間太陽に当てて下さい。また、出来たビタミンD2は、20℃以下なら数ヶ月間保存してもほとんど分解しません。ビタミンD2はカルシウムの吸収を助け骨を丈夫にします。骨粗鬆症の予防にはカルシウムを含む食品と一緒に乾シイタケを食べましょう。

     


2) その他
 米や麦には少ない必須アミノ酸であるリジンが比較的多く、ミネラルではカリウム含量が多く含まれています。また、ビタミンB群も多く含まれます。

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3. シイタケの薬用効果

1) 食物繊維
 40%前後の食物繊維を含むので、便秘、腸癌、糖尿病、肥満などの予防に有効です。

2) 血圧降下作用
 シイタケには血圧を下げる成分が含まれています。乾シイタケの水戻し汁を毎日コップ 一杯飲めば血圧が下がります。

3) 血液コレステロール値を下げる
 エリタデニンはコレステロール値を下げる効果があり、シイタケ以外のきのこ類にはほとんど含まれていません。たとえば、バターを食べるとコレステロール値が上がりますが、シイタケを一緒に食べるとほとんど上昇しません。

4) 血小板凝集の抑制
 シイタケの旨み成分のグアニル酸には血液をサラサラにする作用があり、心筋梗塞や脳梗塞の予防に効果があります。

5) 抗腫瘍、抗ウイルス性
 シイタケには少なくとも5種類の抗腫瘍性を有する物質があり、これらは体の免疫力を増強することで腫瘍の発達を抑制します。なかでもレンチナンは詳細に研究され、厚生省の認可を得て癌患者への臨床薬として使われています。なお、抗腫瘍性物質の多くは抗ウイルス作用を併せ持つことが知られています。

6) 突然変異の抑制
 遺伝子にキズがつく(突然変異する)ことが癌発生の第一原因といわれます。野菜やきのこ類の多くは遺伝子の突然変異を抑制する作用を持つことが知られていますが、シイタケはその作用が最も強いグループに属します。

7) 活性酸素の消去
 活性酸素は細胞や遺伝子に酸化的な障害を引き起こし、老化の促進や癌を含む種々の疾病の原因になります。シイタケは活性酸素を消去するタンパク質などを含んでいます。また、これとは別に乾シイタケのヒダには生シイタケよりも強い活性酸素消去作用があることも調べられています。これらの作用は「突然変異の抑制」と関連します。

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